ボクシング

ゴロフキンの強さの理由とは?村田諒太のパンチは本当に通用しない?

いよいよ期待の一戦が始まります!

IBF世界ミドル級チャンピオン、ゲンナジー・ゴロフキン選手とWBA世界ミドル級スーパー王者の村田諒太選手との世界タイトル統一戦!

「ん?ゴロフキン??だれ?」

と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、ボクシング界では超有名なチャンピオンです。

とにかく強さは半端ないです。(笑)

ではそのハードパンチャー、ゴロフキン選手がどれくらいの強さなのか、ご紹介していきます。

また、村田諒太選手のパンチは通用するのか、対戦前の両者のスタイルなどについてもお伝えしていきます!

ゴロフキン選手の強さとは?


「念願のビッグマッチと呼ばれているけれど、村田諒太選手の相手ってそんなに強いの?」

そんな声がネット上で話題になっていますが、

日本のボクシングファンにとっては本当に待ちに待った対戦カードだと続々とコメントが上がってきてます!

なぜそう騒がれているのか、ゴロフキン選手の強さを紐解いていきます。

ゴロフキン選手のプロフィールが凄い!

では、まずゲンナジー・ゴロフキン選手についてよく知らない方の為にプロフィールを紹介します。(2021年9月現在)

名前:ゲンナジー・ゴロフキン

生年月日:1982年4月8日(39歳)

出身:カザフスタン

家族:妻、子供2人

アマチュア成績:350戦345勝5敗

オリンピック成績:2004年アテネオリンピック・ミドル級銀メダリスト

プロデビュー:2006年5月(当時24歳)

プロ成績:43戦41勝(36KO)1敗1分け

タイトル:IBF世界ミドル級王者、元WBAミドル級スーパー王者、元WBC世界ミドル級王者

ゴロフキン選手は現在、ロサンゼルス在住で、4人家族で生活しています。

しかし、幼き頃は過酷な日々を送っていたようです。

ゴロフキン選手の強さは幼き頃の経験から培われた?

ゴロフキン選手は1982年、カザフスタン(旧カザフソビエト)で生まれました。

父親は炭鉱での重労働、母親は朝鮮人で研究所の仕事をしていました。

1991年(当時9歳)にカザフスタンが独立し、そこからの生活はとても厳しかったそうです。

ゴロフキン選手がボクシングと出会ったのは、10歳。

死に別れた兄から連れていかれたボクシングジムがゴロフキン選手のボクサー人生のはじまりです。

とにかく、カザフスタン国は独立して間もない為、経済的に相当貧しかったのです。

当然ながら、治安も悪い中、家族を守るため自分をまもるために精神的に強くならないといけませんでした。

ボクシングジムでは自分より体格のある選手と次から次へと戦い、打ち勝ってきました。

そんな中、入隊していた兄弟の兄が死去し、さらに家計を守る為には自分が稼いでいくしかないと決め、ボクシングに人生を捧げることを決心しました。

こうしてゴロフキン選手のボクシング人生が幕をあけました。

アマチュア戦績350戦345勝という脅威の数字

辛い過去を持ったゴロフキン選手は他の選手とは違うモノを持っていました。

どんなにハードな練習も持ち前の精神力で次々とこなし、強靭な肉体を作り上げていきました。

20歳で出場したタイでのアマチュア国際大会で優勝、2003年(当時21歳)に同じくタイで行われた世界ボクシング選手権大会で優勝と、無類の強さを誇りました。

そして2004年のアテネオリンピックに出場し、銀メダルを獲得しました。
アマチュア成績は350戦345勝5敗

この数字がどれだけすごいか日本の世界チャンピオンの実績と比較してみました。

井上 尚弥 81戦75勝(48KO/RSC)6敗
村田 諒太 137戦118勝89KO・RSC19敗
井岡 一翔 105戦95勝(64KO・RSC)10敗
中谷 潤人 14勝2敗

ゴロフキン選手が世界的に有名な選手である故、比較対象が違うかもしれませんが、脅威の数字であることはお分かりになると思います。

世界的に見ると、中にはアマチュア成績が396勝1敗のロマチェンコという恐ろしい選手もいますが。(笑)

話は戻りますが、ゴロフキン選手はこのアマチュア成績と銀メダリストという輝かしい実績を携え、いよいよプロデビューを果たします。

驚愕のKO率88%を誇る世界最強のボクサー

2006年5月、ゴロフキン選手は24歳でプロデビューします。

24歳のプロデビューは決して早くはありません。

この背景にはやはり日本国のように整っている環境があるのとは違って、ほんとに小さな雑草から銀メダリストへと成り上がってきて、プロデビューを勝ち取ったからなのです。

そんなゴロフキン選手に勝てる相手はいませんでした。

怒涛の快進撃が始まります。

デビューから8連続KO勝利、無敗のまま2010年(当時28歳)WBA世界ミドル級暫定王座決定戦で勝利して、世界タイトル獲得。

世界タイトルは団体がいくつかに分かれていて、それぞれの団体にチャンピオンがいますが、WBA王者を19回防衛する間にWBC王者とIBF王者も獲得

その後、WBCは8度、IBFは4度防衛を果たしました。

三団体統一王者として、人気と実力ともに世界一のスーパースターへと駆け上がりました。

40戦目で現世界最強と言われるサウル・アルバレス選手に初めて敗北を喫しますが、その2戦後には再び世界王者に返り咲きます。

成績は43戦41勝(36KO)1敗1分け

KO率は脅威の88%!

世界タイトル戦に限定すると、さらに驚きの90%です!

まさに世界屈指のハードパンチャー、とんでもない数字です。(笑)

愛称はGGG、その言葉の意味とは?

村田諒太選手の愛称は「黄金の拳」

井上尚弥選手は「モンスター」
ゴロフキン選手の愛称は「GGG」(トリプルG)と呼ばれています。

英語表記で、「Gennady Gennadyevich Golovkin」が名前ですが、その頭文字のGを3つ取ったのが由来です。
またの名を、「God of war」=戦いの神とも言われています。

かつて全盛期のゴロフキン選手は世界最強の証明と言われるPFPでランキング1位になっていました。

PFP(パウンド・フォー・パウンド)=軽量~重量級の全階級を通してのランキング

全盛期時代、村田諒太選手はオリンピックで金メダルを獲得して、プロとして歩み出した時期。

村田諒太選手はずっとゴロフキン選手との対戦を目標に勝ち進んできました。

村田諒太選手のパンチは通用しないのか?


12/28、年末恒例のボクシング世界戦でいよいよGGGと村田諒太との夢の対戦が決まりそうですが、果たして村田諒太選手のパンチはゴロフキン選手に通用するのかしないのか?

それでは検証してみます。

村田諒太とゴロフキンの実績の差は?

今回の世界タイトルマッチはミドル級王者同士の統一戦です。

それでは、村田諒太選手とゴロフキン選手のこれまでのプロ戦績を比較してみます。

村田 諒太(35歳) VS ゲンナジー・ゴロフキン(39歳)
WBAミドル級スーパー王者 ランク IBF世界ミドル級王者
18戦16勝(13KO)1敗 戦 績 43戦41勝(36KO)1敗1分
6戦4勝(4KO)2敗 世界戦 24戦22勝(20K)1敗1分
WBA通算2回 タイトル防衛 WBA19回、WBC8回、IBF防衛4
81% KO率 88%

比較してみて、どうでしょうか??

お分かりの通り、両者の差は歴然です。

実績から見ても、村田諒太選手が不利であることは明らかです。

では、村田陣営にとって策はあるのでしょうか??

村田諒太選手の右ストレートは炸裂するのか?

村田諒太選手の得意パンチといえば、右ストレート!

KO勝利のほとんどが右ストレートで相手を粉砕してきました。

村田諒太選手の右ストレートはシンプルで正確無比、無駄のない動きからまっすぐズドンとくるのが特徴。

こうすることで、全身の力が逃げずパンチに伝わるし、スピードも速いのです。

このパンチが勢いづけばなかなか相手は止めれない。

たとえガードの上からでもぐらつかせるほどの威力を持っているので、ゴロフキン選手でも当たれば倒れる可能性は十分にあります。

ミドル級の試合は一発当たると、展開は大きく左右されるため、パンチ力のある村田諒太選手の右ストレートが決まれば、勝負も決まります。

ただし、シンプルがゆえに攻撃パターンが単調で、読みやすい戦い方ともいえる。

勝負のカギはいかに右ストレートを当てるかが注目のひとつです。

村田諒太選手のプレッシャーはゴロフキン選手に通用するのか?

村田諒太選手のもう一つの武器は常に相手にプレッシャーを与え続けることです

相手はこの威圧感におされてペースを乱し、隙ができたところにコンビネーションを打ち込むのが得意のパターンです。

プレッシャーを感じるのは相手のパンチ力、スピードを感じたとき、防衛反応として距離を取ります。

ゴロフキン選手にも通用するでしょうか??

答えは正直、通用するとは思いません。

村田諒太選手のこれまでの試合は相手がアウトボクシング、つまり距離をとってパンチを当てていくスタイルが多かったため、どんどん自分から前進する戦い方ができましたが、ゴロフキン選手はオーソドックス、どちらかといえば、プレッシャーを与えるスタイルが得意です。

「僕は生粋のファイターで前に出て倒しに行くタイプ」

ゴロフキン選手はそう語っていました。

そのため、村田諒太選手は今までとは違う戦い方をしなければなりません。

なので、前半から距離を近く打ち合いを選択する可能性は十分考えられます。

 

村田諒太選手の勝算は?

ゴロフキン選手は39歳という年齢もあり、全盛期ほどの無敵さはないというのは確かですが、これだけの実績を持った選手は年を重ねても、強いのは当たり前です。

井上尚弥選手と激戦を繰り広げたノニト・ドネア選手もゴロフキン選手と同い年ですが、まだまだ衰えを感じない戦い方ができるし、チャンピオンにも返り咲きました。

なので、ゴロフキン選手の有利は絶対的と言わざるを得ません。

しかし、村田諒太選手はおそらく今度の世紀の一戦が引退試合と決めているのはほぼ間違いないと思います。

プロ志望の時から、目標にしていたスーパースターとの対戦、ボクシングの集大成として挑む今回の試合、人生をかけた戦いでどこまで食らいつくか。。。

男、村田諒太の最後のたたかいに注目ですね!

 

まとめ


今回はゴロフキン選手の強さについて、幼少のころから遡って紹介させていただきました。

村田諒太選手はミドル級で最強クラスの選手と常に熱望していた願いがようやく通じました。

それがゴロフキン選手とはこれ以上ない喜びであることは間違いないでしょう。

ボクシングは何が起こるかわからないのが面白いところです。

本当に村田諒太選手のパンチが当たれば倒れるのは間違いありません。

両者のパンチは十分倒せる威力を持っています。

2021年12月28日が待ち遠しい限りです。

その日、勝っても負けても、村田諒太選手は本当の「強さ」を証明してくれると信じています。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。